※本記事は8年ほど前に書いたブログのリライト版です。
先日、Fashionsnap.comにYOKO FUCHIGAMIのインタビューがアップされた。
ロバートの秋山が得意とする「憑依芸」。
YOKO FUCHIGAMIは、hont+の中の人気連載「クリエイターズファイル」に結構初めの頃に登場していた。
この架空の人物に扮し、その人が言いそうなことを面白おかしくしゃべるんだけど、毎回どこか本質を突くことを言うんですよ。
YOKO FUCHIGAMIは全3部作だけど、すべてヤバかったw
確かこの頃、秋山はいろいろなテレビ番組で「スポーツブラジャー、スポーツブラジャー」と連発していて、これが原因かと感じた。
「クリエイターズファイル」を始めた頃は、どの動画も2分ちょっとで見やすかったんだけど、最近はスゴイつくり込んでいて長い。
何かのインタビューでこの「クリエイターズファイル」を撮影するときは、その業界に関する情報は一切入れないと書いてあった。
だからFashionsnap.comのインタビュー記事も、恐らく「大御所デザイナーだったらこんなこと言いそう」だけで発言しているってことなんだけど、あながち本質をとらえているなと感じた。
例えばこの部分…
―今のファッション産業のサイクルについてどう思いますか?
コレクションの発表時期としては秋冬と春夏という2シーズンが一般的ですけれど、季節の変わり目にもっと着目することが大事。半年のシーズンにとらわれてちゃダメ。なんなら一番意識すべきなのは季節の変わり目で、そのタイミングでショーをやらなきゃ。どのファッションデザイナーも季節の変わり目を軽視しがちよ。ファッションは気候や天候を意識しなくてはいけないものですから、ファッションショーというのは年に2回ではなくて、本来は年に4回はやらなくてはいけないと思っています。
https://www.fashionsnap.com/article/yoko-fuchigami-interview
ツッコミたいところもあるけれど、最近の気候変動をみていると季節感は大切だと思う反面、今さらシーズンを気にして服を作るのもねぇ…と共感する部分もあった。
あと、もう一カ所…
―ファッションと日常が結びついているかが大事と強調されていますが
日常と隣り合わせにないと、私はファッションじゃないと思ってるの。なぜならそれはあざといから。服を着ているんだったら「その服は何か日常と結びついているのか」ということを考えないとダメね。例えば緊急事態で外で用を足さなければならなくなってしまった場合、自分のトップスを引き千切って拭くぐらいの覚悟がないと服を着ちゃダメ。汚したくないと思うこと自体が、全くお洒落じゃないわ。
―拭くことを計算して服のデザインをしているんですか?
流石にお尻を拭くためのデザインはしていませんけれど、そういった精神がお洒落の本質だと思うの。トイレットペーパーがないなら、次の段階で服があるじゃないと思わなきゃダメ。それが日常と隣り合わせているということだから。服でお尻を拭けないと思っている人は一番お洒落から遠い存在なの。
https://www.fashionsnap.com/article/yoko-fuchigami-interview
服を引き千切ってまでお尻拭きたくないけど、「ファッションは日常と隣り合わせ」はすごい共感する。あと、汚れることを気にしてちゃダメよね。私はたまに汚れることを気にして、着る服を選んでしまうからダメだorz
ひどいときは、服が汚れるのが嫌で新しい服をおろせない病になっていたくらいだし。
以前よりマシになったけど、まだ心のどこかで躊躇している自分がいるので、この言葉を頭に叩き込んでおきます。
あと、インタビュー最後には「アマゾン ファッション ウィーク東京」を盛り上げるために必要なことは何だと思いますか?」という質問があり、そこでも良いところ突いた答えをしているので、まぁ全文はそちらで読んでいただきたい。
一つ「ただのお祭り化では消費の対象にしかならない」というのは、芸能界も同じような世界だから出た言葉なのかなと思った。
あぁ、私もこんなに楽しくファッション語りたい。